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- 一音会出身の音楽家が、一音会を語る
松本和さんのプロフィール
武蔵野音楽大学ピアノ科卒業、同大学大学院修了。ドイツ国立シュトゥットガルト音楽大学大学院室内楽科ピアノデュオ専攻を最高評価で修了。
ピアノを根本志保、重松万里子、重松聡、故エレーナ・アシュケナージの各氏に、ピアノデュオを藤井隆史、白水芳枝、ハンス=ペーター・シュテンツルの各氏に師事。
デュオを始めたのは大学に入ってからでしたが、その原点は一音会にあります。小学四年生の時に、コンサートで演奏する機会を頂き、連弾の楽しさを味わいました。
―― 一音会時代の印象深い思い出を教えてください。心に残ることは、どんなことですか?
松本 一音会には3歳から通い始め、絶対音感・リトミック・ピアノ・ソルフェージュ・フルート・うたくらぶと、幅広くレッスンを受けました。
特に幼少期のリトミックは印象に残っています。オペレッタ(リトミック発表)は毎回大張り切りで、歌も振り付けも家でノリノリでやっていたようです。
幼い頃の家族旅行のホームビデオを見返していたら、旅先の空港でまでやっていたのには笑ってしまいました…(笑)
―― 音楽の道を志したきっかけ、またピアノデュオを始めたきっかけ、いつ頃のことですか?
松本 デュオを始めたのは大学に入ってからでしたが、その原点は一音会にあります。
小学四年生の時に、コンサートで演奏する機会を頂き、連弾の楽しさを味わいました。
当時は、「手がぶつかった!」「間違えないで!」などと喧嘩が多く、母からも「喧嘩が増えるから連弾はやめて!」と言われてしまうほどでしたが(笑)、音楽の道に進んでから、当時の楽しさを思い出し、デュオをやるようになりました。大学でソロの勉強を終えようとしていた頃に、ドイツにピアノデュオを主専攻で学べる大学があることを知り、そこで本格的に勉強してみたいと考え、どんどんとデュオにのめり込んでいきました。
―― ピアノデュオの魅力・楽しさを教えてください。
松本 オーケストラのように指揮者がいる訳ではありませんが、だからといって間の取り方やテンポの揺らし方等を物差しで測ったかのように決めておく訳でもありません。ですので、舞台上で音楽を作っていくためには、音楽の方向性やイメージ、細かなニュアンスを隅々まで話し合い共有しておく必要があり、それは根気のいる大変な作業ですが、二人で作り上げていく面白さを実感する部分でもあります。
また、4本の手があれば、音が増え、華やかになりますが、それだけ“音の洪水“になってしまうリスクも高くなるため、バランスの作り方は非常に難しい部分です。相手のパートも熟知し、「今この音はどんな役割かな?」と常に考えながら、響きを作っています。