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ソルフェージュレッスン
ソルフェージュとは?

ソルフェージュとは、楽譜にしるされた音楽と、実際の音楽を結びつける勉強の総称として使われる言葉です。
音楽大学をはじめ、専門の音楽教育をおこなう機関では、ソルフェージュが必修です。もちろん音楽大学の受験科目としても、かならず課せられるものです。それだけ音楽活動に必要な勉強であると言うことができます。
具体的には、以下の3つです。
① 聴音:耳できいた音楽を楽譜にかきとる
② 視唱:楽譜を見て、メロディを歌う
③ 楽典:音楽に関するルールや表記を学ぶ

一音会のソルフェージュの特徴は?

一音会では、ソルフェージュの究極の目標を、「相対音感」を身につけることであると、考えています。したがって、一音会のソルフェージュでは、優れた相対音感を身につけることを、最大の目標としています。
ピアノを習っているだけでは絶対音感が身につかないように、相対音感もまた、ピアノを弾いているだけでは身につきません。
相対音感は万能ではありませんので、相対音感を身につけることは不可欠です。
一音会では、絶対音感を身につけた生徒さんには、絶対音感にさらに磨きをかけ、絶対音感と相対音感が相乗作用をもたらすかたちになるように、相対音感を身につけていただきます。そして、絶対音感を持たない生徒さんには、より完璧な相対音感を身につけていただきたいと考えています。一音会では、個々の生徒さんの音感の状態を把握し、それぞれの生徒さんにベストの音感を取得していただくべく、オーダーメイドのレッスンをおこなっています。

→江口メソードについて、くわしくお知りになりたい方はこちら
「江口メソード」では、小さなお子さまでも簡単に無理なく、メロディ聴音を学ぶことができます。「江口メソード」でメロディ聴音を習得していただくと、どんなに長い曲でも、どんなに複雑な曲でも、3回通して聴くだけで、すべてを書きとることができるようになります。
また絶対音感のおけいこをご卒業された生徒さんや、最初から相対音感を目標とされる生徒さんには、移動ドを学ぶことによって、相対音感を習得していただくことができます。
音楽大学や音楽高校の受験においても、ソルフェージュは“要”です。一音会では、受験対策についても、積極的にご指導させていただいています。
また、一音会にお通いになることが難しい生徒さんには、通信教育の形で、ソルフェージュを学んでいただくことができます。
通信教育で絶対音感を身につける

相対音感は、通信教育で学んでいただくコースもございます
あれぐろCLUB
問題テープ、テスト用紙添削などを郵便でやりとします。
日本どこからでも受講可能で相対音感を身につけられます。
相対音感あれぐろCLUBのページヘ相対音感とは?

相対音感とは、音と音の(高さの)相対的な関係を読む力です。具体的には、2つの力を指します。
① 音と音の間の距離を推し量る
② 調の枠組みの中に、音を位置づける
このうち、より活用度が高いのは、②の力です。音楽活動をおこなう上で、もっとも必要な音感と言えます。
相対音感は、多義的です。実際、上記の①と②でも、かなり意味が違っています。そのため、疑問も多く寄せられるテーマです。以下に、相対音感に関するQ&Aをご紹介します。
- Q1:絶対音感がなければ、相対音感がある、ってこと?
- Q2:相対音感は自然に身につく?
- Q3:相対音感があると、どんなふうに便利?
- Q4:絶対音感があれば、相対音感はいらない?
- Q5:絶対音感があると、相対音感がつきにくい?
- Q6:相対音感があれば、絶対音感はいらない?
- Q7:相対音感は、練習をすれば誰でも身につく?
- Q8:相対音感を身につけるには、年齢制限がある?
相対音感について、もっともよくある誤解であり、もっとも不幸な誤解が、これだと思います。
人は、絶対音感か、相対音感か、に区分けされるものではありません。両方、持っている人もいます。それと同様に、両方、持っていない人もいます。
「絶対音感がなければ相対音感がある」と考えられてしまうことが主な原因で、相対音感のトレーニングは十分に普及してきませんでした。
何もしなくても、相対音感は身につく。これもまた、相対音感に関する大きな誤解です。
ただし、これについては、誤解が生じても仕方がない面もあります。絶対音感が、特別なトレーニングをおこなわなければ、身につく可能性が1%以下と、非常に低い確率であるのに対し、相対音感は相対音感を目的としたトレーニングをおこなわなくとも、楽器を演奏したり、音楽をたくさん聴いたりといった、豊富な音楽経験によっても、身につくことがあるからです。
しかし、何もしなくても身につく、というのは、明らかに間違いです。
多く音楽に触れる(インフォーマルなトレーニング)か、相対音感を目的としたトレーニングが必要です。
音楽は、仕組まれたものです。優れた楽曲ほど、優れた仕組みを持っています。精密機械のように、計算を尽くされた楽曲もあります。
相対音感があってもっとも良いことは、音楽の構造を感じることができるようになること、です。
例えば音楽では、同じ音の形が“モチーフ”と呼ばれて、繰り返し、あらわれます。この“モチーフ”を感じることで、1つの曲の統一感やまとまりを感じることもできますし、作曲者が意図した仕掛けに気づくこともできます。
また音楽の中心となる音(主音)を感じることで、音楽がどこに向かっているのか、エネルギーの流れを感じとることもできるのです。
とかく、絶対音感は相対音感よりも優れているかのような言い方をされますが、そのようなことはありません。そもそも絶対音感と相対音感に優劣はつけられないのですが、しいて言えば、逆です。
相対音感は、音楽をおこなう上で、もっとも必要な音感です。絶対音感が相対音感に勝るような印象があるのは、絶対音感の方が、持っている人が圧倒的に少ないという、希少性ゆえです。
絶対音感を持っている人の中に、相対音感を持たない人は実在します。そのような場合、「440ヘルツの音がラ」というように、音の高さの感覚が固定的であるために、少しでも高さがズレた楽器の音を受け入れることができなかったり、音名(ドレミ)が常にきこえてきてしまって、うるさく感じたり、といった不自由がおこります。
これらは長らく「絶対音感の弊害」と考えられてきましたが、むしろ「絶対音感だけあって、相対音感がないことの弊害」です。
絶対音感と相対音感は、原則的に、同時に(同じ瞬間に)使うことがありません。
理想的な状態は、両方の音感を持っていて、より必要な音感を、その都度、発動させる方式です。絶対音感が必要な時には、絶対音感のスイッチを入れ、相対音感が求められる時には、相対音感のスイッチを入れるのです。これが圧倒的に便利です。
絶対音感と相対音感は、両方持つことが可能ですが、身につけるのに順番があります。絶対音感が先に身につきます。後から相対音感が身につきます。この順番が逆になることはあり得ません。
先につけた絶対音感があまりにも便利であるために、絶対音感のスイッチが入りっぱなしになってしまうことはあります。
その場合、Q4で述べたような、“不自由な絶対音感”となるのです。
絶対音感のスイッチを持つ人こそ、それをオフにするやり方、そして相対音感のスイッチの入れ方、絶対⇔相対のスイッチの切りかえ方を、学ぶ必要があるのです。
相対音感は非常に優れた音感です。相対音感があれば、たいていの音楽において、基準音さえ分かれば、すべての音をドレミでとらえることができます(※ただし、このドレミは、音名ではなく階名)。
では、相対音感があれば、絶対音感はなくても良いかというと、それも違います。絶対音感がなければできないことがあります。
先に、「たいていの音楽において」と書きましたが、調性のはっきりしない曲の場合には、相対音感で音をとることは、とても難しいのです。ただし、調性のない、あるいははっきりしない曲は、そう多くありません。
また、「基準音さえ分かれば」とも書きました。この点も重要です。相対音感は、基準音が与えられなければ、音が分かりません。
絶対音感がある人が容易にやってのけるような、いきなりきこえた音をあてたり、歌いだしの音を正しく出したりすることは、相対音感では不可能です。
身につける年齢が幼児期に限定されている絶対音感とは異なり、相対音感は、おとなになってからでも身につけることができる音感です。
そのおかげで、相対音感を持つ人は、絶対音感を持つ人よりも、はるかに多いのです。相対音感が希少ではないせいで、相対音感の価値が低く見積もられているとしたら、それはとても不幸なことです。
音楽を愛し、音楽にたずさわる人なら、いつでも身につけられる相対音感こそ、懐深く、誰をも助ける、優れた音感と考えるべきでしょう。
あまり指摘されていないことですが、相対音感を身につけるのにも、適齢期があります。
まず、絶対音感を身につけることができる6歳以下の時代は、相対音感をつけるのに、適していません。もちろん、「相対音感を身につけてしまうと、あとから絶対音感を身につけることができない」ということもあります。その意味で、6歳以下の子どもに相対音感のトレーニングをおこなうことは避けるべきです。
しかしそれ以上に、6歳以下の子どもに相対音感のトレーニングは適していません。認知スタイルが合わないのです。同じトレーニングをおこなうのなら、7歳以上になるのを待っておこなうのが、効率的です。
以上は下限の話でしたが、実は上限も指摘されています。相対音感については、思春期頃までのトレーニングが、非常に効果的であると分かっています。
ですが、Q7でも述べたように、相対音感を身につけるのに、実質、年齢の上限はありません。おとなの方でも、優れた相対音感を得ることは可能です。
